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体軸パワートレーニングの実際

体軸パワートレーニングの実例を具体的に紹介するページです。基礎となるステップ0から、ステップ1、ステップ2と、徐々に難易度が高くなる構成になっています。ステップ0から、段階的に取り組んでいくことをおすすめします。

 

※コンテンツは数種目ずつ、順次公開します。

【ステージ0】 体軸の確認と基礎づくり

 

1.起立 2.段差起立 3.直礼 4.段差直礼

 1.起立
 

「きをつけ!」単純なこの姿勢。誰しも幼少の頃から、何度もやらされてきた姿勢ですが、身体に固い芯を生み、ぶれない軸を得るための初めのステップです。また、怪我などから復帰していく際の最初のステップとも言えます。力の漏れをチェックし、同時に体軸の底上げをしていきましょう。

 

 両踵を付け、内腿(内転筋)を締め、お尻(大臀筋)を締め、腰と腹(脊柱起立筋と腹直筋等)を均一に意識し、脇を締めます(大円筋の強い収縮)。この際、胸を張り(剣状突起の突き出し)、肩は上がらないようにして下さい。踵重心で上記の留意点を意識して、全身に一本の硬い棒を貫いたようなイメージで力を込めて下さい。

 

起立がエクササイズとなるよう、硬く、硬くを意識して下さい。ここで左右差があったりした場合は、「力の漏れ」がある身体ですから、弱い部分をより意識して続けてみて下さい。このエクササイズの目的は、全身の筋肉に高い緊張を同時に得られるかということであり、また、その緊張の度合いを高めていけるようにすることが到達すべき領域です。この高い筋の緊張とぶれない動きは、ウエイトトレーニングを行う際のトレーニング効果を大きく高めてくれます。

 

悪い例も触れておきましょう。ありがちなのが肩をすくめてしまう状態です。余計な力みが生じ、大円筋の緊張が緩み、上体と下半身の連動した体軸の形成につながりません。一本の硬い棒を意識し、起立してみましょう。

 2.段差起立
 

どこでもよいので、踵だけが接地できる段差を作り、起立をします。やり方は1の起立と同じですが、踵だけで起立をしていることがポイントです。膝や爪先で誤魔化せないよりリアルな中心軸が求められます。そうした制約条件の中で、1の起立と大きな差が生まれないよう取り組みましょう。

やってみると、個人差が大きく出るエクササイズです。1~2の起立は、簡単でありますが、全てのエクササイズの効果を高めていく基礎力が身に付きます。

 

日頃のウエイトトレーニングにおいて、「どうも、この種目が苦手だ」という種目を1セット行った直後に10~15秒全力で1や2の起立してみてください。苦手な種目は、軌道や重心が安定しなかったり、体の中心から力の発現ができていなかったりするものです。この「ブレやズレ」を毎セットの終わりに起立をすることで修正するわけです。地味ですが、ぶれない強固な軸の獲得に便利なエクササイズです。適宜、トレーニングにちりばめ、コンディショニングしていきましょう。

 3.直礼
 

起立から一歩進んで、直礼です。体軸パワートレーニングで常に意識していただきたいのは、筋肉の緊張です。筋力や筋量を向上させていく上で、筋肉の緊張を高いレベルで身に付けていくことが重要です。

 

この直礼も踵重心で内腿(内転筋)を強く締め、体幹部分も強く引き締め、胸を張り、肩を落とし、脇(大円筋)を引き締めます。この起立の状態から、膝を曲げずに腰だけで浅いお辞儀をします。

 

この際、内転筋と腰(脊柱起立筋)の緊張を最大限に高めてください。踵重心で内転筋と脊柱起立筋の同時収縮がポイントとなります。簡単に言えば、「内股を締めつつ、腰に力を込める。そして、硬いお辞儀をする」ような感じです。

 

重心を間違わず、高い緊張を与えて下さい。腰部の背骨の両脇に筋肉の柱が2本イメージできるように腰に力を入れて下さい。お辞儀時間は5~10秒間が目安です

 

 4.段差直礼
 

2の段差起立と同じ狙いで、踵重心の確認に使えます。このエクササイズで内転筋と脊柱起立筋の高い緊張を身体に覚え込ませましょう。

 

動作は3の直礼と同様です。5~10秒間を目安としてください。やってみると、このように踵のみで接地することが難しく感じる人もいると思います。体軸を作る上で、チェックに使ったり、原点回帰で再強化したりするときに有効です。

 

最初に紹介しているこれら4つの種目は、エクササイズと言うよりは、「強い体軸の確認」や、「力の漏れの確認、改善」に有効なものです。これらは、ウエイトトレーニングの各種目のセット直後に行うことをおすすめします。特に軌道や姿勢が安定しない種目と合わせて、適宜取り入れてみてください。

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